劇用車を一般道路上で撮影するにあたっては様々な規制や条件の下で行われる。
撮影する場合は、一般公道の場合道路使用許可を所轄の警察署や港湾などに申請して許可を得る。もしくは、撮影所や工場などの私有地の私道を管理者の許可を得た上で封鎖して使用する。
ロケ地までの移動を容易にするため、公道を走れるようにナンバープレートを付けていることが多いが、8ナンバーや緑ナンバー交付対象にはなりえないため通常のナンバーを交付されており、撮影中のみ架空の番号を付けた劇用のナンバープレートを貼り付けている。
しかし近年(2000年代以降)、白パトや救急車等といった緊急車両系の劇用車がその特殊な外見故に、一般市民の誤解を招き街中でのトラブルや勘違いの元になり易いという事が指摘されたことから規制が厳しくなり、道路使用許可を申請しても、赤色灯を点灯させての緊急走行シーンや撮影用ナンバーを貼った上での公道上での走行シーンの撮影、緊急車両系の劇用車自体の撮影が認められないことがある。そのため、一部の2時間ドラマでは撮影用ナンバーを用意せずに通常のナンバーのまま撮影され、覆面パトカーなのにレンタカーの”わ”ナンバーであるという矛盾が生じている。
2010年代後半には上記の規制等に対応するため、撮影時には認められたナンバーを使用し、後日編集時にCG等による合成処理で設定に合ったナンバーにする例、赤色灯を消灯もしくは取り付けない状態で撮影したものをCG処理で点灯状態にする例が増えてきている。